2009年10月30日

カルモナ、メキシコサッカー協会を脅迫〜


昨日からこの話題、書こうか書くまいか迷ってたんですが。
これ以上おおごとには、たぶん、ならないと思う。思いたい。

しかしまあ一応前から気になっていた話題ではあるので、
メモだけでも残しておこうかと思います。

サルヴァドール・カルモナ、ご存知の人はとっくにご存知でしょうが、
クルスアスルのDFで、メキシコ代表選手でもありました。
2005年コンフェデ杯でも出場していたのに、
グループリーグのブラジル戦勝利の吉報の直後、
当時チームメイトだったアーロン・ガリンドとともにひっそりと帰国。
「規律違反」によってチームから外されたということでしたが、
マスコミが騒いだあげく、出てきたのがドーピング疑惑。
結局ふたりは一年間のプレイ禁止を言い渡され、ドイツW杯も逃しました。

一年間おとなしくし、クルスアスルも給料を払い続け、
ようやく謹慎が解けた一年後の2006年、
ガリンドはクラブと決別し、自力で欧州へ。
そこからあちこち転々としながらもマジメにやっていたようで、
半年ほど前にメキシコに戻って、チバスでプレイしています。

一方のカルモナはそのままアスルに残って普通にプレイ。
ところが2007年閉幕シーズンのリギージャが始まったばかりのころ、
再びドーピング検査に引っかかり、
とりあえずの出場停止命令が出たのに、クルスアスルはそれを無視して起用。
これによりアスルはリギージャ無条件敗退となりました。

カルモナは二度目のドーピングということで、
生涯にわたってのプレイ禁止令。
クラブもメキシコサッカー協会もあたふたとして、
カルモナを守ったりサポートしたりする余裕もない感じだった。
ここらの経緯はこのブログでも詳しく書きました 矢印青 矢印青 矢印青

さて、クラブからもサッカー界からも放り出されたカルモナは、
その後だいぶしてから、メキシコサッカー協会を訴えました。
名目は、たぶんですが、「名誉毀損」。
サッカー協会の決定によって受けたダメージに対し、
500万ドルの賠償金を求めていたようです。

その裁判の結果が出るという話が出始めて、
しかし数日延期になり、また延期になり、
そして出た結果はカルモナの敗訴。

で、怒ったカルモナが、2005年のコンフェデ杯で本当に何があったのか、
それを暴露してやる、そしたらメキシコはW杯にも行けなくなる、
そのくらいのスキャンダルだ、と言い始めたのが、昨日。

カルモナは裁判の結果が出る少し前から、話す話すとは言ってました。
言いたくて仕方がなかったみたい。
そのころから、いったい何じゃ?と思ってはいたんですが……。

さて、メキシコがW杯出場権を失うほどのスキャンダルとは何だろう?
サッカー界総ぐるみでドーピングやってる……ってのは考えにくいよなあ。
一部ではホモ疑惑も出ているようです。
それもあるかもしれないが、サッカーとは関係ない気が。
たとえカルモナがホモだからとサッカー界から放り出されたのだとしても、
それでW杯出場が危うくなるだろうか?

そもそもドーピング検査の結果はどうなのよ?
という一番肝心なところがちっともはっきりしないのです。
カルモナの弁護士ダヴィッド・コーエンのインタビューがありましたが矢印緑
米国の検査室でポジティブと出たけど、メキシコではネガティブと出たとか。
でもメキシコのほうが設備悪いし、ってのは弁護士も認めている。
で、ドーピング、したの? しないの?

もしもドーピング云々が、まったく別のことを隠蔽する言い訳にすぎず、
実際には何か違うことが理由でカルモナが放り出されたのだとしたら、
米国でポジティブ、メキシコでネガティブって逆のような気がする。
買収し、検査結果をごまかすのはメキシコのほうが簡単なはず。

で、弁護士のインタビューでも、もちろんその「暴露」することが何か、
については話すことはできないけど、
でもメキシコサッカー界を揺るがすようなことだ、と言う。
なんかそれって、単なる脅迫なんでは。

そしてだ、こういう騒ぎを起こすことでカルモナは何を得るのか?
サッカー選手として返り咲きたいわけでもあるまい。
裁判の前後に出た写真を見ましたが、
カルモナ、明らかに太ってます。
若くもないし、今さらどの面下げて戻ってくるのだ。
となると、目的は名誉回復と、やっぱりお金かなあ。
そりゃあ仕事干されたんだから、お金はいくらでもほしいだろうけど。
でも騒ぎが大きくなればなるほど、普通の仕事にも就けなくなるよねえ。
どうするんだろうか、今後。

そして、裁判ではその「何か」を事実として提出してる、はずだよね。
それによって名誉毀損であったと主張してるんだよね?
てことは裁判に関わった人たちはその「何か」をすでに知っていると。
メキシコには確かに言論統制がありますが、
裁判もどんな形式でやったのか知りませんが、
そこまで隠し通せるんだろうか? まあできるかも?

コーエン弁護士は今回の裁判の敗訴も、
サッカー協会が裁判官にプレッシャーをかけたからだと主張してます。
サッカー協会という組織はすごく力がある、という。
そりゃああるでしょうね。
だからさ、それに個人で対抗しようというなら、
その「何か」を暴露するしかないのでは。
というかなぜ今までおとなしく黙っているのか。

記事のコメント欄でも、
「何かあるというならさっさと言え、W杯より真実が重要だ」という意見。
「言ってるだけで、本当は何もないんだ」という意見。
「言うことがあるなら言えば、ただしW杯終わってから」という小ずるい意見。
などなど、まあいろいろではありますが……。

ホルナーダにも記事が出ていたので、リンク張っときます。
FMFが勝訴したときの裁判概要 矢印緑
カルモナがばらすぞと言ってる記事 矢印緑

あー、暗い話だよ。
カルモナもそりゃあいろいろ納得行かないことがあるんだろうけど……。
ドーピングしたの? してないの? という質問には、
カルモナも弁護士も明確な返事をしないんですよね。
ポジティブという検査結果が出たのは事実だ、とかしか言わない。
だから、それはこっちもわかってるんですってば。
でも名誉毀損って言うからには、ドーピングしてないと主張してるのか?
ってところから曖昧だから、すっきりしません。

本当にカルモナが爆弾抱えていて、暴露するとはあんまり思えないけど、
万が一そんなことになったときのためにメモ残しておきます。




この記事へのコメント
裁判の結果出たんですね。
やっぱり敗訴か…。

しかし、そうそう。
結局やったのかやってないのか
ずっとソコが曖昧のままなんですよね…。
米国の検査機関は確かちゃんとした有名なトコロでしたよね?
そこで、ポジティブっていうなら言い逃れしようがない
気もするので、だから曖昧なのかな…とも思っちゃいます。

決して目立つ選手ではなかったけど
1998年W杯にも出てて、いい選手だったのに
何か落ちたな…という感じがしてしまいます。
残念だけど。
暴露もねぇ…さっさと言わないところをみると
仮に何かあったとしても、あまり根拠がないんじゃないかな。
逆に訴えられる可能性もあるかもだし。

ところで、W杯出場権を失う…で考えられるのって
他には年齢詐称ですよね。
メキシコは、それで以前W杯出場権失ったコトがあったはずです…。
ユースか何かで年齢詐称があって。
今はそこまでの問題にはならなそうな気もするけど。
Egoist  2009年10月30日 22:08
Egoistさんも気になってました〜?
そう、米国の検査機関はロサンゼルス大学の研究所だったかな。
ただ、たとえば送る検体を間違えたとか(すげえ馬鹿だけど)、
どこかにミスが入り込む余地だってあるわけですよね。
でもそういうことを主張してない、ってことは
ドーピング自体を否定するのではないのか、ってのがすごく不可解。
そもそも2007年の二度目発覚のとき、すぐにもう一度検体を送るようにと
言われてたのに送らなかった、と言われてますよね。
その時点ですでに申し開きできないんじゃないかと……。
あるいはカルモナのほうの言い分が、その一連のやり取りのなかで
サッカー協会が何かを隠蔽しようとしてわざとカルモナの検査を遅らせた、
ということであれば、その「何か」が何か?というところに結局行き着く。

カルモナ、ホントにこんなことで失うのはもったいない選手ですよね。
一年の謹慎のあとでもけっこうしっかりプレイしてたし、
ガリンドのようにいずれまた代表にも、と期待してたのに。
こうなったらもう、どう転んでも幸せな人生送れないんじゃないかと、
他人事ながら心配になってしまいます。

年齢詐称、以前問題になったのは五輪予選のときでしたよね。
それで五輪参加とW杯予選参加権を剥奪されて。
でもカルモナやコンフェデでは年齢詐称は別に問題にならない気がします。
国籍詐称……もなさそうだしなあ。
サッカー協会がやってる不正だというなら、考えられるのは
イタリアみたいに八百長やってるとか、金銭がらみのスキャンダルとか、
でもそれだとなぜカルモナという個人がスケープゴートに?

http://www.mediotiempo.com/futbol/mexico/noticias/2009/10/29/defiende-la-volpe-a-fmf-en-el-caso-carmona
ラボルペがサッカー協会弁護、という記事が出てたんですが、
昨晩は、へー、と思っただけで見過ごしてました。
が、考えたらラボルペ、当事者なんだ……。
で、言ってることを聞いてみると、確かに、カルモナだけの問題じゃすまない、
もし本当にカルモナがしゃべるぞと言ってるなら、
裏を返せばそれはガリンドが「何か」を知っていて黙っているということ。
ガリンドの今後にもこれは大きく影響してくる展開ですね……。

ただ気になるのは、ラボルペの発言で、
「自分はドイツで何があったのかよく知っているし、選手たちも皆知ってる。
 でも協会がやってきて「こうだった」と言うんだ」
と言うくだりですね。
2007年のカルモナ生涯追放になったときも、オスワルドが
あのときドイツで何があったのか誰かがしゃべるべきだ、と発言してます。
でも自分じゃ言わないのねえ。
ドイツで何があったか、それって米国からドーピング結果が届いた、
ということ以上の何かであるニュアンスがありますよね。
普通に考えるとやっぱりホモ疑惑、かなあ、と思うんですが……。
何にしても、楽しい話じゃないですね……。
 2009年10月30日 23:34
>亀さん
本当にホモ騒動だとするとゴールキックの時のあの掛け声が冗談じゃなくなっちゃいます。でもそれでW杯出場権を失うのは考えられないです。
考えられるのは、クラブチームか代表がドーピングのクスリを勧めていたか、もしくはその事実を隠蔽しようとしたかですね。
コンクリ  2009年11月07日 05:17
うーん、その可能性は記事本文にも書きましたが、
W杯出場停止になるほどのスキャンダルとしては充分ですが、
やっぱりそれは考えにくいと思うんですよね。
実際FIFAのドーピング検査とかいくらでもあるわけだし、
コンフェデ杯のときに発覚したのもメキシコサッカー協会が
独自で検査を行ってみたら、という経緯なんですから。
カルモナとしては言いたいのはそれなのかもですけどね、
自分だけじゃないんだぞ、と。
ところでゴールキックのときの掛け声って、burroってやつですよね?
ホモと関係あるんですか?
 2009年11月07日 06:14
>亀さん
あれはburroですか。すみません、ずっとput◯だと思っていました。私が知ったスペイン語でも初めのころに覚えた単語で、メキシコ人は本気というか、からかう時にでよく使う言葉だなと思っていたので。
コンクリ  2009年11月07日 12:36
おっと〜、私もよく知らないんだけどどこかであれはburroだと読んだと……
と思ってもう一度調べてみましたら、こんなページが。
http://espanol.answers.yahoo.com/question/index?qid=20080314185226AACg66d
コンクリさんが正解のようですね。
ただ、ひとりだけ私と同じだと思っていた人もいるので、
もしかしたら控えめ(?)にburroと叫んでいる人もいるのかも(笑。
なるほど、道理で、以前ダンナにあれはなんと言ってるのだと訊いたとき、
一瞬迷ってから「知らない」と答えたのはそういうわけだったのか。
ということまで解明してしまいました(笑。
しかし有名なアナウンサーのオマール・タピアはFutbolと叫んでいると
言っているともありますね。
まあfutbolと叫ぶのは意味がない気がするのでやっぱりpxxxでしょう。

いやあ、またひとつ勉強になりました!
 2009年11月07日 14:00
今さらですが、そうか…あくまでカルモナ絡みでの何かですよね。
いやー、カルモナが協会の秘密でも握ってるのかと思って
W杯の出場停止になるようなコトって、他には年齢詐称?
とか思ったんですが、コンフェデとカルモナには
関係ないコトだもんな。

ところで、ゴールキックのかけ声ってやっぱりpxxxなんですね。
何て言ってるのかな?と昔思ったコトがあったんですが
その話題がどこかの掲示板か何かで出た時に
ほとんどの人が、そう答えてたんで。
たぶん、メキシコだけですよね。
あのかけ声やるの。
何かそれで前に対戦したスペイン語圏の国に
批判?されたコトあったような…。
Egoist  2009年11月07日 23:54
そう、なんでカルモナが、ってところがね、
ってもう何度も書いてますかスイマセン(笑。
あとやっぱりラボルペとかオスワルドの言い方も気にはなるんですよね、
ドイツで何があったのか、という。
でもこのあと、カルモナのニュースはさっぱり出なくなりましたね。
と思ったら昨日またいくつか出てたのか〜。

http://www.mediotiempo.com/futbol/mexico/noticias/2009/11/06/hablare-en-su-momento-salvador-carmona
メキシコという国を訴えているわけでも、メキシコサッカーを訴えているわけでも、メキシコ人を訴えているわけでもなく、サッカー協会を訴えている、
ということと、
弁護士側としては今回の敗訴は裁判所がサッカー協会にビビったからであり、
賄賂というわけではなく、しかし判定には不公平があったことを訴える文書を200ページに渡って作成し、上訴する、ということ。
カルモナは、今は次の裁判に向けて行動するが、いずれ話す、と言ってます。
みんながいろいろ推測していることが真実に近いか遠いかも言わない、と。
ラストで、他にも有罪の人間がいるということか、という質問に、
カルモナはガッハッハと笑って、そうだと思うよと答えてます。
同様の記事はこちらにも。
http://www.oem.com.mx/esto/notas/n1391888.htm
http://www.jornada.unam.mx/2009/11/06/index.php?section=deportes&article=a43n2dep
カルモナは、メキシコサッカーに損害を与えるつもりではないと言ってます。
けどむしろこうして謎のまま揉め続けることのほうが、
以前のペルーだったかのように、揉め事解決しなさいと
FIFAからお達しが来てしまう可能性だってありますよね。
今のところそこまで大ごとにはなってないですけど。
カルモナは、ドイツで何があったのか、としきりと繰り返していますが、
それよりもその後もう一度カルモナだけが標的にされたことのほうが不思議。
その暴露はガリンドも確実に巻き込んでいくでしょうから、
やっぱりできれば慎重にお願いしたいところです。

さて、ゴールキックのときの掛け声、質問の答には
uuuuoooooだというのもあって笑いました。
まあその部分だけは確実ですよね。
これってメキシコだけなんですか。
他の中米の国や南米では使わないのかな。
まあお上品な言葉じゃないのは100%確実ですが、
サッカーなんだし、試合中なんだし、特に意味はないんだし、
そんなに目くじら立てなくても、と思いますけどねえ。
 2009年11月08日 02:31
すごい古い記事ですが、新たに記事を書くのもアレなんで、ここで。

http://www.mediotiempo.com/futbol/mexico/noticias/2010/01/20/dan-nuevo-reves-a-carmona
カルモナの裁判の結果がまたまた出て、カルモナまたまた敗訴だそうです。
最後のチャンスとして、最高裁にまで持ち込むこともできるようですが、
そうするかどうかはカルモナ次第。
今のところカルモナとその弁護士の発言については何も出てないようです。
追記  2010年01月21日 12:17
またまたひっそりとここで。

http://www.mediotiempo.com/futbol/mexico/noticias/2010/02/11/carmona-metio-amparo-contra-resolucion-de-la-sala
ええと、カルモナとその弁護士の上訴が却下された、でいいのかな?
で、弁護士はもう一度自分たちの主張をしっかりと読んでくれ、
今の状態ではサッカー協会に有利になるようにしか読んでくれていないと。

http://www.mediotiempo.com/futbol/mexico/noticias/2010/02/11/carmona-dijo-que-directivos-taparon-con-su-caso-otras-circunstancias
んで、カルモナは例によって、協会はまったく別の事実を隠蔽していると主張。
今のところは誰かを傷つけたいわけではないので黙っておくが、
事情によって話さなければならないとなれば話す、と言ってます。
ま〜た〜か〜よ〜〜。
コメント欄では、アルベルト・デ・ラ・トレ(当時のサッカー協会会長)が
愛人を伴って代表合宿にやってきたのをカルモナとガリンドが目撃!
とかいう説が出てますが……。
まあそんなことを隠蔽するために選手二名をサッカー協会が陥れた、
なんてことが暴露されたらそりゃあW杯出場停止になる……かなあ???

とりあえず、最終的な結果が出るにはまだ数ヶ月かかりそうとのことです。
追記  2010年02月12日 16:11
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